その不適な魚は・・・少し沖目で食ってきた。先ほどバラシた魚と同等の強引な走り。重量を感じた瞬間に反射的に低い場所に飛び移る・・・少しでも竿を立てたくない!魚の顔を下に向けたくない・・・だって・・魚が抵抗している場所は一面根だらけ・・顔の向きを強引に変えられた魚は激憤して、案の定、手前のシモリに突進する・・・間に合うか!!?間に合わない!!!真っ白な頭の中で・・・判断できたことは唯一、リールではなく竿で一気にシモリを越えさせようと水面と平行に引っ張ることだけ・・・・それでも・・・ダメだ・・・やっぱり間に合わない!!!

釣りの女神がいるのかいないのか大して大きな問題ではないが・・・・もし、釣りの女神がいるならば・・・彼女は、実に気まぐれで、思わせぶりに時折、釣り人に幸運と夢を与えるものだ・・・。ダメだぁ・・・・天を仰ごうとしたその瞬間、大きなウネリがシモリを越えた・・魚はうねりで盛り上がった波頭に乗ってあまりにもあっけなくその危険極まりないシモリをヒラリと越えた・・

越えろ!!そのうねりでっ!!!!サーフボードを手繰り寄せるように波の速度にあわせて引く!

シメたッ!!!越えた!!ここからは竿の弾力で魚を止める、糸は1ミリとも出せない、回りには剃刀のような岩肌がニヤニヤと手招きをしながら、その岩盤を見え隠れさせている。1段目・・・そして何とか、2段目の雛壇をかわしてようやく魚が姿を見せた・・思わぬ良型・・・房総半島では上出来のメジナ44cmが薄茶色い姿態を見せつけながら水面を割った。

 

『ほっ・・・』っと一息、これでキーパー3枚はなんとか手に入れた、傍らで見ていた「浜ちゃん」も「海春」も私と同じように歓喜の声を挙げて祝福の罵声を浴びせてくれた・・・・麗しき愛しのくそったれ釣り師たち。『キーパーがあと一枚欲しい海春』にここでポイントを変わる・・・しかしサプライズはまだ続く・・・これまで2尾のキーパーを仕留めさせてくれた自分のポイントに後ろ髪を引かれながらも結果の出たポイントへ写る海春。

ここまで私が釣れていた仕掛けを確認し、仕掛けを作り直し、ポイントの説明をつぶらな瞳をまん丸にして聞き、渾身の第1投をデンジャラスな雛壇の向こうに叩きつける・・・潮にもまれて仕掛けが吸い込まれる・・・何かの気配を感じたのか?違和感なのか?見えなくなった仕掛けを引き挙げようとした瞬間!

マッチン右ハナレで乱舞!!⇒⇒⇒  海春の海春らしさが溢れた瞬間(必見!!!)