内房富浦の超1級磯と言えば・・まず最初に名前が挙がるのは猪瀬ですよね。金土日しか渡船をさせないという猪瀬は磯場保護の恩恵を受けてその実績もさることながら魚影の濃さは群を抜くものがある。2002年11月後半にようやく猪瀬らしい釣果があったと報告を受けたのだが、その内容はメジナ・クロダイ40cmアップが40枚以上などという驚きの釣果だった。この報告の真意は定かではないがそれくらい上がっても可笑しくないだろうと思わせるこの磯がやっぱり凄い。そんな話しを聞いたものだからOpaは例年にない年明けの釣行スケジュールで「スロースタート」の口火を猪瀬から切ると決め、Goeは猪瀬の前に慣らし運転と言う事で白浜に行くという双方、勝手に意気込んで勝手に盛り上がっての釣行となった。当日は5時に集合し、まだ真っ暗な6時頃から渡船が開始された。足元が何とか見えるくらいの時間帯に猪瀬本島へ渡り海の状況を眺める。そして恒例の場所決めじゃんけん開催。現在、何をやってもノリノリのゴエがなんと2番目に場所を確保!そしてじゃんけんが驚異的に弱いで有名な私も初釣りの勢いに任せてまさかの3番目!私がチョンボリ脇のワンドを選びゴエがその隣へ場所を構えた。釣り以前の段取り的には最高のスタートになる。
当日の風は、「北風」私たちの入ったポイントは風を背に受ける位置なので釣りはし易い。この場所は左からチョンボリ方面に流れる潮が入ればいい釣果が期待できる場所である。さっそく、コマセを作って巻いて見る・・・潮は・・右から・・上げ潮といわれる潮で、私たちのポイントではあまり歓迎できない潮・・しかも緩い潮でほとんど潮が効いていない。竿を伸ばし仕掛けを作り終える頃には風が右から吹き出し私のポイントは最悪ともいえる状況になりかけていた。チョンボリにのった「HIROさんと船木さん」は右目で釣りが出来ない為、左向きに仕掛けを流さざるを得ない。そうすると私の前にチョンボリの二人の仕掛けが流れてくる。自分の投げるポイントが無い!?彼らの上から投げるような形になるが沖の根回りを攻める事にする。一年の良い釣果を祈って第一投・・・ウキが馴染むと同時にそのまま綺麗にシモッテ行く・・・「いきなりあたった!」アワセを入れるとまずまずの締め込み。サイズは大したこと無いけどクロダイと思われるクビ振りと引き味、寄せにかかった時。ポロンと針がすっぽ抜けた・・が〜〜〜ん!新年一発目をいきなりバラシた瞬間である・・漫画のように顔に斜線ができるのが分かった・・う〜幸先悪り〜〜ぞ!!
チョンボリに乗っていた船〇さんは、色々なところを探りながらポイントを探しているようだったがそのうち、沖に出る潮を見つけ、50〜60m先の根回りで良型を連発させ出した。私もずっと遠投しながら沖の根と根の間を狙うのだがこの場所からではコマセが左に流れてしまい。その部分ではコマセが効かない、また届かない。もう十数メートル沖に投げられれば、船〇さんと同じ潮に乗せられるのだが私の持っているウキでは、その数十メートルが届かない。歯がゆい思いで良型とやりあう姿を眺めていた。しかし緩い潮の中で僅かに沖に出て行く潮を見つけコマセの溜まる場所に的確に仕掛けを誘導する彼の釣りは大変勉強になり、また某有名チーム所属という肩書きもさすがだなぁ〜と感心していた。ウキ工房の他のメンバーもそれぞれがそのポイントを攻めていたが、あまり動かない潮と風とに苦戦しているようだ。チョンボリのHIROさんも左から出るサラシの筋をしつこく狙っていた。最終的に、まずまずのクロダイを上げて粘り勝ちとなったが、一箇所に絞り込んで粘った末の釣果であった。

沖目を攻めていた私にもそれなりに当たりがあり、30cmクラスのメジナがかかっていたが、なかなかサイズアップが出来ない。そのうち完全に当たりが止まりまったく何も食わなくなった。その時、Goeが「ここの足元のワンドもいいんだってよ!」って隣から声を掛けて教えてくれた。クロダイ命の彼はさっそく足元を狙っている。気になるのは、このところ絶好調の彼の挙動であり、とにかく彼より先に彼がめげるようなモノを上げないと、またもや彼に高笑いをされる羽目になると恐怖を感じていた。仕掛けを足元狙いに変えて、根掛かり覚悟の際めい一杯へ仕掛けを入れる。シモリ気味のウキが水中で加速しながら消えていった。まだ待つ!完全に見えなくなってから軽く穂先で聞いてみる。ゴツンとあたった。アワセを入れた瞬間、足元に銀色が乱舞する!まるでスパンコールの衣装を見ているようなきらめきが水中の中で繰り広げられている。「クロダイだ!」特有のクビ振りダンスをサービスしてくれたのち水面に現れたのはまぎれもない黒鯛33センチのカイズであるが内房特有のなまめかしい銀色を放つ、綺麗な黒鯛である。竿が軟竿なのでタモ入れをしようとタモを出すが届かない!何とかタモに収まった刹那・・愛竿が滑ってはるか7m下に転落!「ぎょえ〜〜!」と叫び声を上げたかったが平静を装って、道糸を手繰り寄せた。面食らったのはチョンボリの船〇さん!私の竿転落を見てまるで自分のことのようにチョンボリから渡ってこようとしていた。とりあえず道糸で手繰り寄せられるので助かったが、彼の行動に痛く感動をし感謝した。釣りの腕も良いが気持ちも人も良い。。ナイスガイである。

カイズとは言えゴエに対して先手を取った私は、このサイズじゃダメだ!と更に気合を入れようと仕掛けを作り直す・・何気なくゴエを見ると「いいなぁ〜いいな〜」と言っている?!後で分かったことだが、あの時私が万が一メジナの50アップを釣っていても彼は動揺しなかったであろう、しかし根っからのクロダイマンの彼には50upのメジナよりもカイズ3枚の方が大きなショックであり動揺したとの事だ。その後、連続でもう一枚追加し何気なく偏光グラス越しに足元を覗き込むと、なにやら魚が沢山うごめいている・・・子メジナ?キタマクラ?と思いながらその上に少量のコマセを入れると・・底の方で「キラキラ」と銀色が乱反射!「おいおい!これ全部カイズだよ!」30位のを中心に数十匹のクロダイが群れになって足元に乱舞。かなり以前に銚子の一の島堤防で遭遇したことがあるが、久しぶりの目の前の光景に少し戸惑いを覚えた。その後、さらにもう一尾、本日の最大魚となる36.5cm追加し納竿となった。猪瀬は確かに魚影豊かで条件が揃えば、驚愕の釣果に恵まれる可能性があるという可能性を垣間見た。ちなみにチョンボリの船〇さんがメジナの最大魚43〜45cmを仕留めた。結果的にこの日は、チョンボリ廻りの数名だけに釣果が集中したが私としては初釣りというイベントでの釣果ならば上出来と思うようにしたいところである。後半、ゴエが30アップのメジナを上げ、ウキ工房の篠崎氏と場所を代わりスパートを掛けたが、時既に遅く、撤収の時間となった。その後、もう1時間もあったら・・・また、一発逆転を食らわされていた可能性があっただろう・・時間切れに助けられたおぱ&ごえの因縁の初釣り対決であった。