のところすっかり通いなれた神津島へやってきた。しかし今回の釣りはちょっと今までとは趣が違う。「競技会」という釣りである。つまり私達はこの神津島へ「選手」としてやってきたのだ。今回私達が参加した大会は「神津島めじなトーナメント」という大会である。いろいろな事でいつもお世話になっている「柳下会長」が大会実行委員長として主催する関東における初の本格的マンツーマントーナメントである。「そもそも魚釣り大会の実施において関東は関西に遅れを取っている」常々こう考えている「柳下会長」の考えのもと「関東でもっとも本格的な大会を開催する」という主旨で昨年より開催されたこの大会は、関東圏では珍しくマンツーマンの競技スタイルを競技の主軸としている・・したがってこの大会に集まるメンバーといえばそれはそれは蒼々たるメンバーである。


海央丸と大明丸の二艘の船が安全で俊敏な磯渡しを提供してくれる今回の大会は参加人数約40名で行われ関東圏の有名クラブやフィールドテスターなどのツワモノが一同に終結した。本来お気軽釣り師である私達がこのような席に名を連ねるのも聊か場違いではないかと思ったりもしたのだが「たまには自分の釣りがどんなものなのか?」腕ためしもしてみたいという気持ちと「エキスパート」の釣りを勉強してみたいという気持ちで参加した次第である。神津島港で「大会説明」が行われる・・「それにしてもなんか凄いメンバーである」シマノの高野さんをはじめ名だたるクラブやフィールドテスターたちエキスパート中のエキスパートがずらりと顔を揃えている・・「なんだか息苦しくなった」これが素直な私の心境でした。


て、そんな大会説明も終わりようやく大会が開始されました。私の一回戦の相手は「林さん」「鈴木さん」そしてハマちゃんの所属する「竿友会」の会長さんであり、同じクラブ運営を行う方として尊敬する「松本さん」・・・とほほなメンバーである。イキナリ強豪揃いで淡い私の願いなど簡単に吹っ飛ぶ面子である。そしてクロさんはイキナリ一回戦から「現JFTチャンピオンの高野さん」と対戦。そしてハセぴょんは、なんと「ハマちゃん」と・・・海央丸組みの組み合わせでは、私とクロさんはほぼ即死という組み合わせであった。いよいよ磯付けが始まった、まずは一回戦組みの「クロさん」が「高野さん」とともに恩馳の大根へ渡る・・「くろさ〜〜ん!がんばってね〜!」と目で合図を送りながら磯を離れる。そして2回戦組の豊田さん達が恩馳ヒラッタイへ降りてついに私の番が回ってきた。降りる磯は「恩馳のカド」という磯である。


神津島の恩馳群島の中でも一級磯である「カド」が大会の舞台。場所的には申し分ない・・ただし磯が狭く足場が悪い。この磯へ4名が降りて早速、境界線と場所のじゃんけんが行われた。日頃じゃんけんの弱い私がなんと一番クジを引き、最初にポイントを決める権利を得た。前日から神津入りしていた「ハセぴょん」の話では、「潮が走ったのは朝のうちの一時間だけ」という昨日の話を思い出し「今日は朝一番の逃げ切りしか勝機はない!」そう判断した。最初に左かどの本流が走る場所を選択する。朝一番は潮が利いている。「朝のうちにキープサイズを拾った人間の勝ち!」昨日の恩馳大根は朝一番で型物が一尾出たきりでその後は坊主だったと聞いていたので迷うこともあったが朝一番を狙う。


へ上がった選手全てが支度を終え、「5月8日・早朝6:50分」いよいよ競技がスタートした。まずは速掛けの権利を取っておきたい。見た目にはいい潮が流れていても海は常に表情を変えることは良くある。しかし速掛けは「鈴木さん」が権利を取る。さすがにエキスパート一尾目を取るまではまさに電光石火。こうなったら純釣果で勝負だ!「自分の技量よりも一枚も二枚も上手のメンバーだがやっぱり競技(勝負)だと思うと負けたくない!!」そんな気持ちが私自身を武者震いさせる。左の足元にメジナが見えている。しかし、そのメジナの動きは餌を積極的に追っているというよりも浮遊しているように見える。とりあえず仕掛けをそこへ投入。道糸にコツンとあたる「あわせると魚の反応」一尾目は30センチ前後のメジナ。幸先よいスタートでリリースする。その後、そのサイズが3枚くらい釣れたところで「松本さん」が「おぱさん!それ!取っておいたほうがいいよ!」とアドバイスをくれた。「大失態である・・・早朝の競技説明でキープサイズは30センチと変更されていたのを利いていたにもかかわらず私は35センチと思い込んでいた」それだけ舞い上がっていたのであろうか・・・あわててそれ以降そのサイズをキープする。35センチくらいのメジナがようやく本流筋で当った。やっと潮が読めてきた!そして40センチ弱のメジナを追加・・・さぁ!これから!本流の向こう側から本流へ差し込む潮でメジナが食うことが判明。そこを必要に攻める!強烈なあたり!やった!暫くのやり取りの末上がったのは40センチの「白メジナ」イスズミである。その後は何処へ投げてもイスズミに翻弄される・・・。