神津島ファイナルスピリットカップに参加した5月の連休明け。それぞれの野望とそれぞれの目標、それぞれの楽しみを胸に神津へ出かけたが・・・私たちの数名はたった3時間の恩馳で大会を終えた。

絶好調の恩馳での3時間で出会ったハリス5号を引きちぎった大物。後ろ髪を引かれながら後にした2日間の釣り。それぞれが色々な思いで神津を後にした。

胸に残る妙な心境で「はっきり」いえるのは・・釣果も気持ちも何か煮えきれない大きな忘れ物をしてきた気分。

この忘れ物の正体を確かめることが目的の者。忘れ物の正体を知ってそれを獲りに行くことが目的の者。今回の釣りはそんな思いの中で煮えきれない心の置き所を解消するためにのみ急遽計画された釣行計画。

 

 

週末になると釣り人たちの悲鳴を楽しむかのように決まって発生する「低気圧」。この週末も例外なく平日はピーカンの好天気・・・週末は雨&風・・・そして海は大シケ。決心に似た思いでこの釣行を計画した私とゴエ。そこに同じ気分で心にもやもやを持っていたYoshiyが参加。さらに直前の前日に「浜ちゃん」が参加を表明、計4名で忘れ物を獲りに行くことになったのだが・・・週末の天気予報は最悪。雨・・・風・・・低気圧の影響で海は大シケ・・・波の高さはウネリを伴って4〜5メートル。とても釣りができる状態ではない。

それでも諦めきれないのが今回の決心。いつもであれば「しょうがないね〜!」で中止にする状況だが、今回はそうは行かない・・・この思いが自然消滅になる前に【釣り】で解消したい。この気持ちはどうにも止める事ができない。

前日最終の予報まで待って海央丸に連絡を入れると「なんとかなるかも?」と言う返事。仮にできたとしても本島周りでは知っての通りサバの猛襲で釣りにならないのは分かっている。つまり奇跡的に海が凪て恩馳に乗れなければ神津までサバを釣りに行くようなもの・・・それでも今回の釣行メンバーの熱い気持ちは治まらず「ギャンブル」にでた。

 
最終確認で海央丸が下した判断はとりあえずOKという返事。予報では低気圧の通過でとてもではないが釣りができるとは思えない予報。

しかし海央丸は「できる」と判断。それだけを信じて下田へ車を走らせる。途中で風が強くなり雨がひどくなり不安になったが走ってしまった以上海央丸を信じるしかない!

海央丸が下田を離岸したのは4時過ぎ・・さすがの海央丸も夜明けをまって出航。それだけ海はシケている。御子元あたりの海は空が見えないほどの大きなウネリでがちゃがちゃだった。
 
いつもより多く出航しいつもより30分も時間をかけて神津へ到着。なんと釣り人は海央丸の私たちと他3名の7名のみ。それはそうだ・・・この状況で釣りができると思うのそうそういないであろう・・・三角波が左右する海の中、海央丸は恩馳へ向かう・・・だが案の定、長ン根も大根もすっかり波をかぶっている・・・っと言うよりも水没している。

「とりあえずまだウネリが高いので危険じゃない場所でやってましょう!」そう言って海央丸が降ろしてくれたのは「二七」本島回りの足場の高い比較的うねりに強い安全な磯・・・しかしここはサバだらけという事前情報。

「やっぱりだめかぁ〜〜」

先ほどの恩馳を見る限りではそう思うしかない状況・・・でも海央丸石田船長は「潮が下がったらもう一度チャレンジしてみましょう!」そう言い残し港へ戻っていった。そうは言うけど・・多分ムリ。正直、その言葉は船長の社交辞令かと思っていた。