販総台数30万台と磯釣りリールの金字塔を作り上げた先代モデル・・・この偉大なリールの後継機といえば磯釣り師は皆、過剰なほど期待を膨らませるのは言うまでもない。

そんな期待を一身に受けて2006年に発表された新モデルには聞きなれないコンセプトが掲げられていた・・・・【リアル4コンセプト】

リアル4って??誰もがその意味に興味を持った・・・。
その新しいリールの黒いカタログのコンセプトは・・・こう表現されている。

1) パワフルでシルキーな回転を誇る:REAL ENGINE(リアルエンジン)
2)実釣での高い実績を積んできた本物の操作性を追求した:REAL CONTROL(リアルコ  ントロール)
3)使い込むほどにわかる耐久性:REAL ENDURANCE(リアルエンデュランス)
4)自分専用の使いやすさを追求した:REAL CUSTOM(リアルカスタム

ということだ・・・。
コンソール・・エンデュランス・・・訳の分からない言葉が連続する・・。

詳細はこちらを参照していただきたいですが・・・

辞書で調べたリアルと言う言葉に当てはめるのであれば・・・

リアルエンジンとは・・現実的な駆動部分。
リアルコントロールとは・・・現実的なあるいはあるがままの操作性。
リアルエンデュランスとは・・現実的な耐久性。
リアルカスタム・・・現実的なあるいは迫真の注文製品。

こんな解釈だろうか?

では、リアル4搭載の現行モデルは現実的(リアル)にどう変わったか?

もっとも特徴的なのは・・
BB(ボールベアリング)をボディの中に先に入れて組み込んでいた従来製品、その過去の常識を覆しBBを外から組み込み、ドライブギヤを高精度で支持と言うエンジンプレート部分。確かにベアリング部分を外から組み込んだと言うのは画期的な構造である。

おそらく・・これによってボディーの厚みを画期的に薄くしコンパクトにすることに成功したと思われる・・・リールを外見で分析すると・・・

スプールを中心に高精度で回転するベール部分の支持部分が先代モデルに比べて大きくボリュームアップした。

これにより更なる回転制度のアップと強度を作り出したのではないかと考察できる。しかし大きくする、太くすると言うことは重量が増えるに直結する・・

ボディーを薄くシンプルにすることで先代モデル以上の回転精度を生み出しながら軽量と言う最重要ポイントを守ったのではないかと思われる。

すでに磯釣りリールでは常識化される軽量と言う現実・・・そういう意味では、回転などの制度や強度を上げながら重量を抑えると言う技術は・・・現実的。

 
 
さらに・・・大きな改良点は・・・・

ダイワ独自のデジタル設計技術『デジギヤ 』はさらに進化。そのデジタル解析の理想的な歯面を実現するために特殊な製法を開発。究極の歯面精度を実現した。さらにドライブギヤの軸を細くし、オフセット率を大幅に改善。瞬時に効率よくトルクを伝達し、快適な巻き取りを可能にした。

という部分、今回、誰もが注目した部分、【ハンドル1回転の巻き取り長さ:91センチ】を実現した注目すべき改良点と言える。
 

ドライブギアーをさらに大型に改良し、さらにその軸部分にくびれをつけることによってドライブ軸をより細くし、それに平行してかみ合う回転ギアーのオフセットを多く取ることに成功している。これらが効率よく作動して、スムーズでよりすばやい操作性を実現させたようだ。

しかし・・・説明だけで手放しでは喜べない・・・自転車のギアーでたとえるならばドライブギアーが大きければ大きなほどペダルは軽くなるがパワーが伝達できない・・・つまり、すばやく、より多く巻き取る性能は長けているがいざ魚をかけて巻き取る動作に負荷がかかったときにパワー不足になるのではないかと疑問が付く・・。

実際に使用してみると・・仕掛けを打ち返す作業の繰り返しの中での巻き上げ速度は格段に違うことに気が付く。魚をかけてみると・・・以外にも心配されたパワー不足感はない、逆に一般的なサイズの魚であれば心なしか早く寄せられるような気すらする。

物理的にはパワー不足になるはずのシステムだが・・・回転ベールなどの剛性感とリール本体の軽量かつ高剛性がそれを感じさせない・・。

では・・・離島などでの超大型と対峙した時は?
憶測の範囲だが・・・多少、パワー不足は感じるのかもしれない・・しかしそこは1回転の巻き上げ長さが微妙に相殺する・・・そんな感じを覚える巧妙なバランス・・これも現実的。

 

そして・・・先代と比べ最も目立つ変更点といえば・・・

ワンウェイオシュレーション。

それは、魚をかけたときの急激な魚の走りに対し、糸を出して竿の角度を保ったりする場合の動作(糸を出す)において・・リールのブレを極限まで押さえるための機能という。

現実的には、竿の角度を保つために糸を出すような動作であるときは、そんなにブレが気になるレベルの長い時間の糸出しはしないであろう・・。しかし、

相手が、大型の場合、誰にでもある経験で、少しだけ糸を出した瞬間から、魚が止まらず一気に走り続けるということはある。この場合、リールのブレと言うのは気になる要素でもあり、魚にその【ブレ】が届くのであれば、当然魚にはいつまでも違和感が残る原因になり魚が走り止るまでにはタイムラグが発生してもおかしくない。

この機能は、糸を出すと言うリールが逆転するときには、スプールが上下運動をしないと言う機能である。旧モデルを手に取りハンドルを強く逆転させてみると確かに現行モデルに比べリール自体が左右にゆれる挙動が顕著にでる。

それも逆転の初期段階に強く出る傾向があり、これが魚がかかった状態で加速しながら逆転した場合にはリールのブレはさらに大きくなると想像できる。

現実的には、走り出した魚が止まらないような大型の場合は、ベールを開放しフリーで走らせるのが一番効果的であるため、逆転で走らせることはそんなに派生しないと思うが、

正直、私自身は・・・・逆転時の【ブレ】は、今回、このリールが提案してくれて初めて気になるようになった・・・ある意味、より現実的なより迫真的な詳細な部分までもリールに求めたと言うリアルな部分かもしれないと感じる。

 
 

左の写真は、スプールをはずした状態の写真、先代モデルには付いていなかった部分がはっきり目に見えるところ。この黒いパーツが何をするために取り付けられているのか分からないが・・・均等に取り付けられた位置やパーツの形から憶測するに、おそらく回転精度を上げるためのバランサーのようなものではないかと想像する・・・。

これも更なる回転性能の向上を図るこだわりか??現実的であるが非現実を思わせる高性能を求める姿勢と考えるならば大いに評価したいと思う。

デザインからその基本性能まで、ほとんどの部分でグレードアップを測った現行モデル、これは30万台を販売した先代モデルから受け継がれたノウハウと革新的技術をしっかり受け継いでいると感じた。

唯一、残念なのは・・・同じクラブでこのモデルを使う人間から複数、ブレーキ部分のトラブルが発生していると言うこと・・・たまたま生産ロッドの問題で発生したと信じたいが、これが頻繁に出るようであればリアルエンヂュランスは説得力を失うことになる。

また、先代モデルでも感じたことだが・・・リールに合わせる竿によっては、竿に傷が付くという現実的な問題が出ている。VIPと言う竿にリールを装着した場合、竿部分に当たる足の部分の形状が結果的に左右の細いフレームで支える形になるのでパワーのある魚と頻繁にやり取るするような釣りを繰り返していると竿にこの分部の跡が残る。

要望ではあるが・・・足部分の密着部分に少しでも良いからクッション的素材になるものを検討して欲しかったと思う。

VIPと言う竿は同社のフラッグシップとも言える竿である・・・これに装着したときにだけそのような不満点が残ると言うのは最上位モデルを使うオーナーに対しての配慮が足りないのでは?そう思うと残念でならない。

物理的に可能ではないのかもしれないが可能であるならば次回作においては竿に優しいリールであって欲しいと願う。

いずれにせよ・・・確実に先代モデルの良い部分を継承し、さらなるグレードアップを果たした現行モデル・・・果たして先代モデルを超える大ヒット商品になるのか?

その鍵は、リアル4と言うコンセプトが月日を重ね、耐久性やメンテナンスなどが必要となったときにその進化が本物であるかどうか評価されるのでは?さて・・・ゴールドをあしらった次世代リールは釣り人のリアルに答えられるのか?